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世界難民移住移動者の日にあたって

2023年09月24日

いつもカトリック東京国際センター(CTIC)の活動にご理解とご協力をいただきありがとうございます。9月の最後の日曜日はカトリック教会では世界難民移住移動者の日となっており、この機会に日頃CTICの活動に関心を寄せ支えて下さっている教会や個人の皆様にご挨拶申し上げます。

皆様のおかげでCTICの食糧支援などの活動が続けられておりますことを感謝申し上げます。現在CTICが行っております困窮する移住者のための食糧支援は、コロナ禍により収入が途絶えた留学生や定住者が急増したことを受けて、それまで行っておりました支援の形を拡大して行うようになったものでした。社会活動が再開されていく中で支援の必要も一段落したのかと思っておりましたところ、今度は水際措置の緩和で入国が容易になったためか、思いがけない国からの方々が食料を求められて来所されるようになりました。現在はモロッコ、チュニジア、アルジェリアなど北アフリカ諸国からの方が増えています。

私たちの活動は、今、ここで困窮する方に緊急的に支援をするというものですが、多くの方が支援を必要としているその背景にある課題はとても大きいのだと感じます。今年の「世界難民移住移動者の日」のメッセージでフランシスコ教皇様は根本的な問題を直視しておられます。それはどんな理由にしろ、仕方なく祖国を離れなければならないという状況をこそ改善しなければならないということです。教皇様はおっしゃいます。「すべての人が、移住せずに生きられる権利、つまり自分の故郷で平和に尊厳をもって暮らせる見込みが得られるよう、各国と国際社会による共同の取り組みが必要です。」

目の前の事象に感情的に反応するだけではなく、理性も最大限働かせて、様々なレベルで何が必要かを考え行動する人々の連帯の中に、わたしたちもつながっていたいと希望しています。
いつも本当にありがとうございます。
感謝のうちに

2023年難民移住移動者の日

カトリック東京国際センター
所長 高木健次
スタッフ一同