Activity Report

CTIC通信第298号:「未成年者と弱い立場におかれている成人の保護」セミナー

2026年06月29日

エドウィン・コロス神父
CTIC副所長・スカラブリニ会司祭

5月30日に赤羽教会ホールで、GFGC(東京教区内のフィリピン人信者の組織)主催の「未成年者と弱い立場におかれている成人の保護」についてのセミナーが行われ、東京教区の教会から53人が参加しました。このセミナーは今年の年間計画の段階から、一般の信徒の関心のあるテーマの一つとして挙げられており、この度実現しました。

このセミナーの目的は、カトリック教会内に存在している性虐待事案について信者間の意識を呼び起こすとともに、信仰共同体内において、聖職者や信徒によってこのような事態が引き起こされることのないように予防することです。講師を務めたCTIC英語司牧担当者である私は、日本の司教団によって2021年2月17日に承認された「未成年者と弱い立場におかれている成人の保護のためのガイドライン」を用いてその内容について説明しました。

この文書は同様のテーマで2019年3月に教皇フランシスコによって出された自発教令に基づいており、性虐待防止のために教会が取り組まなければならないこと、活動において注意しなければならないこと、また実際に虐待の申し立てがあった時の対応のプロセスなどについて規定されています。特に司牧活動において、未成年者といる時は、必ず第三者から見えるようにしなければならないことや、特定の未成年者と優先的な関係を持つことは固く禁じられている点など、普段意識されていない可能性のある注意点を確認できたことは有意義でした。約1時間半の講演の後に質疑応答の時間が設けられました。その中で、数人の参加者から司祭による性虐待が疑われる体験が分かち合われたことは、その場の皆に事態の深刻さを痛感させました。

セミナーの最後には全員に参加証明書が配布されました。これは、それぞれの共同体で司牧者や信徒へ意識喚起し、本当の意味で教会と信者を保護する責任が各自にあることを思い起こさせるものです。今回のセミナーは、こうしたテーマで日本の教会において外国人信徒たちによって行われた初めてのものと言えます。長年にわたってカトリック教会をむしばんでいる深刻な問題は誰にとっても無関係ではありません。