Activity Report

CTIC通信第289号:セント・メリーズ・インターナショナル・スクール

2025年07月02日

CTICの活動のために学校単位でご寄付を頂くことがあります。今回はそのような学校の中から、セント・メリーズ・インターナショナル・スクールの生徒たちの活動について、学校で指導司祭をされているダニーロ神父様に紹介していただきました。

「セント・メリーズ・インターナショナル・スクールの生徒たちによる行動する信仰」

世田谷区の閑静な住宅街の一角でセント・メリーズ・インターナショナル・スクールの生徒たちは勉強以上の活動をしています。彼らは他の誰かのことを思い、愛する、意義深い活動を通して、信仰を実践しています。全学年を通じて共感の文化が大切にされています。それは単なる課外活動ではなく、知性と人格と心ある若者を育てるという学校の使命を体現しているのです。

待降節と四旬節の間、生徒たちは困難にある移住者たちを援助するCTICの活動のために、食べ物、日用品、学用品を集めました。また、聖堂献金もお米その他の支援品の購入に充てられました。

毎月行われる”分かち合いボックス”で、生徒たちはフィリピンの学校の支援などの活動によって、自己犠牲と寛容の精神を学びます。その他、日本国内の自然災害やミャンマーの震災の被災者支援などその時その時の必要に応じて、またアフガニスタンの子どもたちの教育・人道支援のプログラムのために募金活動を行っています。それぞれの取り組みは人々の現実の苦しみに応えようとする努力の表れであり、共感は国境を超えることを示していると言えるでしょう。また、実際の訪問活動も行われています。養護施設や高齢の方の施設を、贈り物、音楽、あたたかな会話を携えて訪問することは、相手に耳を傾け、奉仕する心を養うための学校の取り組みの一つです。

被造物への配慮も大切にされています。リサイクル工場を見学したり、環境保護の団体のための募金をしたりすることによって、生徒たちは神様の被造物の心ある管理者となることを学びます。

この他にも一年を通じて生徒たちは色々な奉仕活動をしています。これらの活動は生徒たち自身のイニシアチブで行われているために力があります。生徒たちの、共感、他の人の必要への敏感さ、何かを変えたいという心、これらが活動の原動力です。セント・メリーの若者たちは社会で成功するためだけではなく、思いやりをもって奉仕する人になるために学んでいるのです。彼らの姿は、本当の愛の奉仕とは、色々なことに関心や共感する心、進んで差し伸べようとする手、すなわち行動へと開かれている愛によって始まる、ということを思い起こさせてくれます。

ムチア・ダニーロ
エスコラピオス修道会司祭