活動報告 Activity Report
CTIC通信第283号:GFGCチャリティーコンサート
2024年12月06日
東京教区内のフィリピン人信徒の連合体であるGFGC(Gathering of Filipino Groups and Communities)によるチャリティーコンサートが10月19日に目黒教会で行われました。コンサートでは、各教会からの14のコーラスグループが、ロザリオの月である10月にちなんで、様々なマリア様の歌を披露しました。会場となった聖堂は満員で、大きな喝采につつまれました。出演教会の葛西教会と五井教会の主任神父様も来場してくださり、それぞれの教会のメンバーの励みになりました。
コンサートに際して寄せられた献金は180万円以上となりました。開催のための経費60万円を引いた残りは、フィリピン人信徒も多く所属している清瀬教会と八王子教会の建物の建設・修繕のために各50万円ずつ、台風で大きな被害を受けたフィリピンのビコール地方の被災者たちへの連帯のしるしとして20万円を寄付することができました。
(エルリン・レゴンドン CTICスタッフ)
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私の所属する潮見教会のメンバーは10年以上続くGFGCコンサートに、ずっとさまざまな形で協力してきましたが、今回は初めて自分たちがステージに立つ側となり、Abe Ginoong Maria(アヴェ・マリアの祈り)を歌いました。この話を頂いた時、教会のフィリピン人メンバーは全員「私たちが出演するなんて無理!」と言いました。月に1回、主日のミサの中で英語とタガログ語の歌を皆で歌ってはいますが、潮見教会に特定のコーラスグループや日ごろから練習を重ねている聖歌隊が存在していないからです。それでも話し合いを重ねる中で、教会のため、チャリティーの目的のためには、「自分たちにはできない」という殻を打ち破って、外に出て行かなければならないのではないかと考えるようになりました。それは大きなチャレンジでした。
専門的な指導者のいない私たちは、ユーチューブで歌を何度も聞いて歌に慣れることから始めました。私たちが苦労していると、教会でオルガン奉仕をしている日本人の女性が、「お手伝いしましょうか」と手を差し伸べてくれました。彼女は楽譜を作り、忙しい時間を割いて私たちの練習に付き合ってくれました。そして、当日も伴奏を行ってくれたのです。
こうして15人のフィリピン人と2人の日本人からなる「潮見教会共同体」は、教会の青年が潮見教会の建物をデザインしてくれたおそろいのTシャツを着て、皆さんの前で「Abe Ginoong Maria」を披露することができました。私たちの順番になった時にはとても緊張しましたが、皆が歌っている声を聞いた時には、感動を押さえることができないほどでした。小さなことかもしれませんが、私たち共同体に、大きな達成感と実りをもたらしてくれました。このような機会がこれからも、私たちの小教区共同体にとっても大きな実りをもたらしてくれることを希望しています。
(奥山マリア・ルイサ CTICスタッフ)