活動報告 Activity Report
CTIC通信第256号:緊急食料支援の現状
2022年04月01日
コロナ禍で困窮する外国人のための食料支援活動について、度々書かせていただいておりますが、コロナ禍同様終わりが見えない状況です。現在では1か月に約70組、120人弱の方が来所して支援を受取っておられます。また、緊急支援活動以外にも、家族支援として現時点で18家族43人にそれぞれの家族の必要に応じて支援を継続しています。
CTIC の食料支援では、毎回それぞれの方の生活状況をお聞きしています。これは統計資料を集めるためのアンケートのようにやっているわけではありませんし、強制的に全部話さなければならないというわけではありません。言いたくないことを無理に聞き出すようなことはしておりませんが、何度かいらしているうちに、だんだん信頼感が育まれてきて、ほとんどの方がより詳しい状況について話してくださいます。お話しをお聞きすることで、他にもお手伝いできることがわかるかもしれないというのがインタビューをする理由の一つです。
昨年このコーナーでも書きました在留資格のない方の新型コロナワクチン接種のお手伝いも、こうしたインタビューから行うようになりました。現在、主にインタビューをしているシスターは、非常に自然な感じでそれぞれの方のお話しを聞いているので、初めは遠慮がちに支援を受取りに来られていた方も、本当はこういうものがあったら欲しいのだけど、などと打ち明けてくれたり、シスターと話すこと自体が目的かなと思うくらい、ずっと話しておられる方もいたりするようになりました。そういった中で、就労資格を得たり、仕事が見つかったりなど生活状況が良くなった、あるいは良くなりそう、ということを話して下さることもあります。ただそういう場合には、お話しして支援の量を減らしたり一旦終わりにしたりすることになります。これは初めにご説明していることでもあります。いただいた物資を本当に必要とする方のもとに渡るように、必要性が減じた方にはそれなりに対応することが、皆さまからの支援によって活動しているセンターの責任だからです。
それでもご自分にとっての良い情報を率直に話してくれるのは、受け取れる物資の量が減るなどの損得ではなく、自分にとって嬉しいことを、シスターにも一緒に喜んで欲しいという、信頼関係の表れなのかなと感じて見ています。中にはまだまだご自分の生活が軌道に乗ったとは言えないのに、ご自分の方からセンターに何かを持って来て下さる方もおられます。とは言え、全体としては状況が好転しているとは言いがたく、先日もそろそろ支援を減らしても良いかとスタッフで話していた方が、子どもがコロナに感染してしまって全く働けなくなってしまい、支援継続ということもありました。
というわけで、実はCTIC では現在お米が不足しつつある状況になっています。世界を見渡せば、支援を必要とする状況が多くあることに心が痛みます。このような中で、皆様のお祈りと支援のリストに引き続き、日本において困窮する外国人の方々ことも留めていてくだされば幸いです。
CTIC 所長
高木健次
ひな祭りや復活祭など特別な日のプレゼントもいただきました。